用意するもの
- ドットシール
- メジャー
- スマホまたは動画カメラ
- #0 プラスドライバー
- #2 プラスドライバー
- 8mmアレンキー
- PTFE(フッ素)潤滑油、またはシリコンスプレー(無溶剤タイプ)
- スレッドコンパウンド
- 白ペイントマーカー(細字)
クリート左右位置
プロテクタープレートのボルト位置
正確なスタンス幅の計測というよりも、幅の頻度を3段階で知ることが適切なスタートポイントを決める目安となる。
- リラックスして手を大きく振って、前方数メートル先を見ながら床で足踏みをする。
3拍子3セットしたらその場で止める - 足を動かさずにスタンスを計測する。X座標は第1から第5中足骨の中心、Y座標は踵中心からつま先の中心としてペダルボディの中心にあたる場所をマーキングして左右の距離を測る。足の向き(がに股、内股。股関節の回旋)を補正しないこと
- 上記を3回繰り返して記録する(マーキングは流用)
- たとえば、255mm、260mm、257mmならスタンスは広めの傾向と判断して、クリートはフレーム寄り(シューズがフレームから遠い)で固定する。260mm、248mm、245mmなら狭い傾向とする
クリート前後位置
-
足踏みして立った状態から、つま先を返したままかかとを持ち上げる。つらかったら壁に手をつけてもよい。いわゆる母指球が床に当たる感触を確かめる
(体重がすべて母指球に乗るので少し痛い)
-
イスに座り、つま先を返したままかかとを持ち上げる。「1」のよりも当たりが弱くなることを確かめる。荷重配分だけでなく、かかとが低いことによって接地部が後ろ寄りになることを体感する。これが実際のペダルシャフト位置(センター)となり、かかとの角度はそのままクランク3時のアンクリング角度に相当する
(座ったぶんだけ荷重分散して痛みはない。接地部が1よりもかかと寄りなのを確かめる。かかとの角度がほぼ実際のアンクリング角度となる)
- 2がセンターであるという感覚をつかむことが重要
- 足を観察して第1と第5中足骨を探す。ドットシールを貼って、指でシールの部位を押して位置を身体に覚えさせる
- シューズを履いて4と同じ位置にシールを貼る。2点間の真ん中に目印をつけて仮のセンターとする。ソールのセンター(黄色)よりも1〜2mm下に、ベースプレートのセンター(赤)を合わせる
もも上げでかかとの動きを検証
床で軽く足踏みしてスタンス幅から「もも上げ」の動作を動画で撮影します。
動画で床に立った時とももを上げた時のかかと(足)の位置を比べます。
上下で変化が大きければフロートは多めに、変化が小さければ少なめからスタートします。
動画を検証するので、床に立った状態とももを上げた状態の足の向きは歪んで見えます。あくまで参考として初期位置を決めます。
裸になる必要はありません(笑
もも上げでかかとの動きを検証
股関節の屈曲と伸展(ひざの上下動)でかかとの向きが顕著に異なる場合は、フロート量を多めにします。お腹周りが大きい場合も同様です。
あくまでスターティングポイントとして設定します。実際にはローラー台でペダリングしながらフローティングの稼働量と向きを調整します。
フロートの実際の量は、もも上げの観察を目安にします。
※ソール図は中敷側から見たイメージ
かかとの向き(ニュートラルな股関節)
下死点で足の向きがニュートラルで、股関節の可動域が大きく、ひざが垂直に近い場合はINとOUTを同量に調整するとよい。ひざ軌道にブレがないので、フロート量は少なくて構わない。
※ソール図は中敷側から見たイメージ
かかとの向き(外旋が強い場合)
外旋が強く、上死点に向かって膝が顕著に外反(開いていく)している場合。下死点での外旋を多めにとるだけでなく、フロート量も多く設定する。
Heel Inボルトをゆるめて、Outをしめる。
※ソール図は中敷側から見たイメージ
もも上げでかかとの動きを検証
5〜10分ほどウォーミングアップしたあとで、高めの強度でこぎます。パワーメーターがある方はFTPの60から80%で30秒くらいが目安。
負荷が高い状態での関節角度が重要です。足裏の感覚を含めて不具合がないか確認します。
差<違和感<痛み の3段階で評価します。さらにそれぞれを3段階(上・中・下)に分けて、”違和感の上”以上は修正が必要です。
ご自身で解決できない場合はフィッターの力を借りましょう。
新品のスプリングはペダルにはめる際に強い力が必要な場合があるので注意しましょう。あらかじめスプリングとカバーの間にフッ素系潤滑油を薄く塗っておくか、シリコンスプレーを塗布しておきます。
ステップインの際は、ペダルを下死点にして、クリートの外側からペダルに入れて、最後にスプリング内側の開いている部分を押し込むイメージで、足首を外から内へひねるように体重をかけます。
リリースの際はかかとを外にひねります。