STAGESパワーメーターでわかる!こんなこと。
What’s Power meter?
プロライダーにはもはや当たり前のパワーメーターですが、最近ではトレーニングを重視するシリアスライダーにもじわじわとなじみ深いものに。 パワーメーターを使うと左右の脚の力配分が数値で見れたり、一定ペースでどれくらいの負荷がかかっていたかなど、実はいろいろと分析ができるってご存知ですか? 「こんなことができる」とわかるともっともっとトレーニングやライドの楽しさが倍増するかもしれませんね。さて、早速見てみましょう。【メニュー】
- STAGES POWERMETER を使って分かる数値
- 計測した数値を元にそれぞれの計算式等で割り出す数値(代表的なもの)
- 目的別に数値を見る
- STAGES LINKで見れるイメージ(参考)
- 最後に…「パワーメーターは実は幅広いニーズがある」
STAGES POWERMETER を使って分かる数値
計測している数値
・パワー(トルク値×ケイデンス数)
~ワットで表示する一番基本的な数字。
・ケイデンス
1分間のペダル回転数。走行中のペース管理などに利用。
・トルク値
Nm(ニュートンメーター)で表示。一般的にあまり表示させる人はいない。
・左右バランス(LRタイプのみ)
左右の脚の力配分をパーセントで表示。ポジション調整・身体のバランスのチェック等に。
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計測した数値を元にそれぞれの計算式等で割り出す数値(代表的なもの)
※それぞれのサイクルコンピュータの対応による。今回はステージズダッシュを参照
・平均パワー
各時間数で区切ったパワーの平均値。メニュー時やレース時の成果チェックなどに用いる。
・最大パワー
各時間数内での最大パワー値。それぞれの時間領域での最大パフォーマンスの指標になる。
・NP
標準化パワー。平均パワーは街中での加減速や、周辺状況でペダリングを緩めた際の値も含んでしまう場合があるが、NPはそういった値の影響を少なくした計算式で、一定ペースでどれくらいの負荷がかかっていたかを割り出す。
・ゾーン
FTP値(※)を元に割り出した段階別で運動強度を示したもの。7段階にすることが多い。ダッシュでは色分けされたリング状表示で、現在出しているワット値のゾーンがどのレベルかを示すことができる。自分が鍛えるべき領域を可視化できるので、効率よく練習ができる。
※FTP値とは…
機能的作業閾値パワー。1時間継続できる上限のパワー値。持久的運動能力の指標として使われる。計測テストで数値を割り出す。ワークアウトの指標となる。定期的にテストを行い進捗確認をする。
・IF
FTP値を元に運動強度を示す。FTP値を「1」として表示する。走行時の強度をより簡単に表記したもの。
・TSS
疲労度を表す数値。強度と時間を用いて割り出す。Tscoreと表現することもあり、数値が大きいと回復により時間がかかるとされる。
・KJ
エネルギー、熱量、仕事の単位。キロジュールと読み、kcalと同じような数値。(KJはパワー値を元に、kcalは心拍数を元に出している)。ダイエット・身体を絞りたい方が使うと便利。
・パワーウエイトレシオ
体重1kgあたりのパワー値。体重が重いと、その分自転車を前に進ませるためのワット値は上がってしまう。ダイエットとパワーアップを並行して行い、この数値を上げていく。〇倍で踏むなどの表現はここからきている。
・ペダルスムースネス
ペダリング時の滑らかさを示している。ペダル1回転中のパワー値の上下が少ないと値が下がり、スムースであることを示している。
・トルク効率
100%に近ければ近いほど、発生したトルクがクランクを回転させるためだけに使われていることを示す。円運動と逆方向のトルクがかかると数値が下がる。
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目的別に数値を見る
ペダリングやライディングフォームの改善、苦手領域、得意領域に絞ってトレーニングをしたいなど目的別にどの数値を参考にしたらよいか見てみよう。
苦手領域、得意領域に絞ってトレーニングをしたい
【使用する数値】
・ゾーン
FTPテストを行い、その数値がわかったら、それをもとにしたゾーン表示を活用することで効率よくトレーニングできる。例えばレース中のアタックなどの動きを強化したいのであれば、無酸素運動領域でのインターバルトレーニングを行う。(※詳しいメニューはトレーニングに関する著書やコーチの助言をもとに行ってください。)
ペダリングやライディングフォームの改善
【使用する数値】
・左右バランス
・ペダルスムースネス
・トルク効率
ペダルスムースネスとトルク効率で、無駄な力を使わずに効率よくペダリングできるように数値チェックする。LRタイプでは、さらに左右のバランスをライド中に監視したり、ログデータを見返すことで、片方の脚に力が偏っていないかを確認できる。大きくずれている場合は、サドルの高さや左右のペダルクリートの位置が正しいかなどの改善が必要。または身体にゆがみがないかチェックすることも。
トレーニングの成果を数値的に見たい。(プランを練るとき)
【使用する数値】
・TSS
・KJ
・IF
単純にどれだけ疲労できたか(運動できたか)をTSSでみることで、「今日もしっかりとトレーニングできた」と実感することができる。また高いTSSを続けないようにすることで故障のリスクも減らせる。またIFを使って、そのライドやラップ時の強度がどれくらいだったかをIFを通じて簡易的に見ることもできる。身体を絞っている人は試合までに計何KJを出すことを目標にしてダイエットを行える。(基礎代謝や食事の内容などをチェックして計算して目標値を決める)
レース中に見ると参考になる数字
【使用する数値】
・ケイデンス
・ゾーン(ワット)
・左右バランス
レース中はあまりサイクルコンピュータの画面を凝視することはないが、単独走時にケイデンスやゾーン(ワットでも良いが)でペース管理を行ったり、左右バランスを見ながら後半に影響が出ないようにチェックすることも。集団で走るロードレースになると、相手との勝負になるためあまりパワーメーター関連の数値を見ることはないので、レース終了後にログデータを見ながら反省点を出して、次回レースまでに改善するべき部分を洗い出す。
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STAGES LINKで見れるイメージ(参考)
各時間平均での最大ワット数や標高差などは『STAGES LINK』(PCのみ)で確認が可能です。
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最後に…「パワーメーターは実は幅広いニーズがある」
いかがでしたでしょうか。パワーメーターというと「プロ仕様」なイメージが強く、レースやトレーニング向けの機材と思われるかもしれませんが、今回紹介したようにいろいろな数値で自分の状態を見ることができるので、初心者の方のスキルアップや、ツーリングやブルべなどで頑張りすぎない・ペース管理に使うなど、幅広いニーズがあります。
パワーメーターを使っていると、ついつい高いワット値が良いのではと思ってしまいます。もちろん鍛錬を重ねることで、最初よりも高い数値を長時間維持できるようになる等、高い数値を求めていくことも一つです。ですが、例えば同じ条件下で同じ速さで走った際に、ワット値が高いのと低いのとどちらが良いのかといえば、低い方が自分自身が出力したエネルギーがより効率よくペダリング運動に変換されているといえますし、長距離を走った際の省エネ化にもつながっていきます。
パワーメーターは単純な体力測定機器ではなく、効率良くライドするためのアイテムとして非常に便利なものですので、ぜひ皆さんもこれからのサイクリングに導入してみてください!
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